2009年 07月 11日
愛情が育む死 |
生物に老化と死はつきものだ。
人類も、生物の1種類である以上、不老不死は今のところ叶わぬ夢だ。
そもそもなぜ生き物には老化や死が生じたのだろうか?
最近の学説によれば、老化は情報コピー精度の限界から生じ、
そして死は、性の発生により派生したらしい。
有性生殖では、複数の遺伝子混合により、コピー劣化が大幅に抑制される。
この場合、子孫として個々人の複製が生まれる訳ではないが、
種族全体としては継続性や発展性が飛躍的に高まる。
多細胞生物をひとつのシステムとみなせば、
遺伝子コピー劣化によりいずれシステム維持の限界を迎えることは不可避だ。
そこで有限の体を捨て、情報から再構成した新たな体を作り上げて命を繋ぐ。
これが、多細胞生物の性と死の関係だ。
一見麗しい男女の愛も、実は健やかな死を育んでいると思うと、
なんだが虚しさを覚えないわけでもない。
しかし考えてみると、性と死さえもあくまで進化の産物なのであれば、
宇宙のどこかの星に、個体の複製を前提にした生命が存在してもおかしくない。
愛情もなく、そして死もない、如何にして自分だけが存在し続けるか。
そんな意識で無限に行き続ける生き物は、ボクの目にはかえって儚く見える。
不老不死とは、不毛不味でもあるんじゃないかな。
人類も、生物の1種類である以上、不老不死は今のところ叶わぬ夢だ。
そもそもなぜ生き物には老化や死が生じたのだろうか?
最近の学説によれば、老化は情報コピー精度の限界から生じ、
そして死は、性の発生により派生したらしい。
有性生殖では、複数の遺伝子混合により、コピー劣化が大幅に抑制される。
この場合、子孫として個々人の複製が生まれる訳ではないが、
種族全体としては継続性や発展性が飛躍的に高まる。
多細胞生物をひとつのシステムとみなせば、
遺伝子コピー劣化によりいずれシステム維持の限界を迎えることは不可避だ。
そこで有限の体を捨て、情報から再構成した新たな体を作り上げて命を繋ぐ。
これが、多細胞生物の性と死の関係だ。
一見麗しい男女の愛も、実は健やかな死を育んでいると思うと、
なんだが虚しさを覚えないわけでもない。
しかし考えてみると、性と死さえもあくまで進化の産物なのであれば、
宇宙のどこかの星に、個体の複製を前提にした生命が存在してもおかしくない。
愛情もなく、そして死もない、如何にして自分だけが存在し続けるか。
そんな意識で無限に行き続ける生き物は、ボクの目にはかえって儚く見える。
不老不死とは、不毛不味でもあるんじゃないかな。
by coolmoment
| 2009-07-11 10:46
| サイエンス